Q「ナザレの村」って何ですか?

A イエスさまが育った場所のことです。

 イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。(マタイによる福音書 2 章 1 節)
 その後いろいろあって、ナザレというところへ移り住みます。
 マタイによる福音書ではユダヤ人の王が生まれたことを憎むヘロデ大王の魔の手から逃れるために、エジプトに移り住み、ヘロデ大王が死んだあと、首都エルサレムから遠く離れたナザレへと移住します。
 ルカによる福音書では神殿詣を終えた後、もともとヨセフさんとマリアさんが住んでいたナザレへと帰ります。(このあたりのいきさつは、マタイとルカでは少し意見が異なっているのです。)
 こうして、イエスさまはベツレヘムで生まれましたが、ナザレというところで育たれ、おとなになるまでナザレにおられたのです。
 ナザレはガリラヤ湖という湖から約 50km の山の中にある町です。イエスさまはおとなになってからガリラヤ湖のほとりに出かけていって、神さまのことを伝えますから、それまでの青年時代をナザレで過ごしていました。
 『讃美歌 21』に287「ナザレの村里」という賛美歌があり、「村里」となっていますが、聖書では「ナザレというガリラヤの町(ルカによる福音書  1 章26 節)」と記されています。小さな町だったのでしょう。